買いたいドローンが高価な場合や予算を抑えたい時、中古品を検討する選択肢は非常に魅力的です。
しかし、中古のドローンを購入するにあたっては、故障や性能の劣化等のリスクがあることも事実。
性能面での問題だけではなく、安全に運用するためにも、中古ドローンを購入する際にはいくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。
ドローンをお得に入手したい時に選択肢になる中古購入
ドローンは最新の技術が次々と採用されるため、新品購入コストは年々高くなっていっており、買い替えコストはかなり高額になる傾向があります。
そのため、最新のドローンに搭載されているような特定の機能が必要なければ、中古品を購入することでコストを抑えつつ、かなり良い条件のドローンを手に入れることが可能です。
中古ドローンを購入する際にチェックしたいポイント
ドローンは空を飛ぶコンピューターのようなもので、精密機器である上、墜落すると大きな事故につながる危険性を孕んでいます。
中古のドローンを購入する際は、安全に運用が行うためにも製品の状態を細かくチェックする必要があります。
中古ドローンの売買はインターネット上で行われることが一般的なため、確認できる範囲に限界はありますが、通信の安定性や操作感、各部品の摩耗状態など、購入前にできるだけ詳しく確認することがオススメです。
このステップは将来的に発生するかもしれないトラブルを未然に防ぐためにも非常に重要です。
モーター、カメラジンバルの動作に問題がないか
ドローンの飛行にはモーターの正常な動作が不可欠です。
モーターの駆動音を聞いたり、振動が異常でないかを確認することで、潜在的な問題を見つけることができます。
また、ドローンは主に撮影用途に使用されるため、カメラジンバルの動作がスムーズであるかも重要なチェックポイントです。
ジンバルにガタつきや過度の摩耗があると、撮影した映像の品質に影響を及ぼします。
安定したフライトに関わるIMUやコンパスに問題がないか
IMU(慣性計測ユニット)はドローンが正しくバランスを取るための重要なセンサーです。加えて、コンパスもドローンの位置を確認し、正しい方向へ飛行するために不可欠です。
安定飛行を司るこれらのセンサーは外観や音などでは状態が判断できません。
これらの部品が正常に機能しているかどうか確認する方法の一つは、飛行アプリから「IMUキャリブレーション」「コンパスキャリブレーション」を行う方法です。
これらの部品が正常に機能していないとキャリブレーションが失敗することが多いため、キャリブレーションが正常に完了するかどうか、販売者に確認を取ることが推奨されます。
これらのセンサー類の異常は墜落リスクに直結するため、特に注意深く確認が必要です。
バッテリーの劣化具合
バッテリーの寿命は使用頻度によって大きく左右されるため、バッテリーの劣化をチェックすることは中古ドローン購入に際して特に重要です。
バッテリーが正常に充電され、膨らみなど外観上の異常がないか確認しましょう。
機体に装着しアプリを繋げれば、これまでの充電回数や電圧バランスを確認することができます。
バッテリーの寿命は使用頻度や環境により左右されるため一概には言えませんが、充電サイクル400回程度は使用できるとされています。
運用に必要な付属品が付いているか
ドローンを飛ばすためには、リモコンや充電器、プロペラなど必要な付属品が全て揃っている必要があります。
付属品が欠けていると追加購入が必要になり、結果として新品を購入するのと変わりないコストがかかってしまうことも考えられます。
すでに持っているパーツと互換性がある場合もあるため、何が必要なのかを正確に把握した上で同梱物を確認しましょう。
外装にダメージがないか
ドローンの外装には、過去の衝突や落下の痕跡が残っていることがあります。
こうした外観のダメージは内部の部品にも影響を与えている可能性があるため、細かなキズやひび割れにも注意を払い、深刻な損傷がないかを確認することが肝心です。
機体登録がされているか
2022年6月20日より「無人航空機の機体登録制度」が義務化され、屋外を飛行させる100g以上のすべてのドローンを対象に、国のドローン登録システムに登録が必要となりました。
前の持ち主による機体登録がされている場合、譲渡手続きや登録削除を前の持ち主に行ってもらう必要があります。
無人航空機登録制度についてはこちらのページで詳しく解説しています。
リモートID搭載機か
無人航空機登録制度と同じく、登録されたドローンは「リモートID」と呼ばれる装置を通して機体情報を無線で発信することが求められます。
リモートIDは内蔵型の機種もあれば外付けのリモートIDを別途機体に取り付ける必要なものもあります。
購入前にリモートID搭載の有無を確認し、将来的な規制変更にも対応できるように準備しておくことが望ましいでしょう。
リモートIDの基本についてはこちらのページでも紹介しています。
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